第32回 香港ビジネス懇話会

第32回 香港ビジネス懇話会 
『最近の日本からの進出企業動向』
講師:香港特別行政区政府 香港経済貿易代表部(東京)
香港投資推進局(インベスト香港)投資推進室長 佐々木由紀雄氏
開催日: 2013年6月11日(水)15:00〜16:45       所属名:ビジネス交流委員会
場所:フォーリン・プレスセンター(日本プレスセンータービル)
<佐々木由紀雄氏のプロフィール>
神奈川大学外国語学部スペイン語学科卒。25年以上にわたりメキシコ、カナダ、香港にて様々な業界で活躍。製造業、マーケティングおよび香港地場大手法律事務所や会計事務所にて日系の法人・個人投資家向けの法務コンサルティングなど多種多様な業務を歴任。香港には通算16年間滞在。
2006年、日本企業による香港に対する直接投資を推進すべくインベスト香港に就任。主に中部、東海、北陸、関東、東北、北海道など東日本を担当している。

日本香港協会(東京)では、情報提供や協会関係者の香港・華南地域の投資案件現地調査などの際に、日頃、インベスト香港に大変お世話になってきているが、一度、インベスト香港の活動内容や活動状況、香港本部との組織的連携など具体的なお話をお聞きしようという声もあり、佐々木由紀雄投資推進室長に個々の具体的な事例も交えパワーポイントなども使いながら詳しくご説明いただきました。

[講演の要旨]

1. 香港にとって海外直接投資は重要性の高いもので、新しい雇用機会、テクノロジーやアイデアなどの派生的波及効果をもたらすものである。外資系企業の市場参入によって企業の競争力や香港経済の競争力が強化される。その結果、香港への投資総額はGDPに対して2000年は269%、2011年は458%ときわめて大きな数値となっている。
2.インベストメント香港の実績
 インベストメント香港は2006年に設立されたが、新規事業立ち上げ/事業拡大した企業プロジェクト件数は2012年で316件と右肩上がりで増えてきている。 
2010年から2013年に手がけた日本企業の業種別プロジェクト件数を業種部に見ると外食産業、繊維・雑貨・宝飾業の順に並び、2012年にはゼロに落ち込んだ金融関係が2013年には復活している。
この4年間でインベスト香港が新規事業立ち上げ、事業拡大を支援した92件の企業が披露され、それぞれの企業の特性、事業立ち上げの背景、香港での事業展開の内容などが説明された。
(この中には、過去に当ビジネス懇話会で外食産業の海外進出をテーマに講演していただいた熊本の味千ラーメン(重光産業)も含まれている)
3.インベストメント香港の海外ネットワークとその活動アジア太平洋地域のみならず中国本土・台湾、ヨーロッパ、中東、アメリカ大陸に世界27都市に海外ネットワークを張り巡らしている。
デジタル映画・劇場などのクリエイティブ産業部、香港で重要な地位を占めてきたワイン産業を扱う接客サービス・旅行産業部、中国の環境問題解決の橋頭保になる環境事業・医療サービスなどを扱う科学技術産業部などの8つの専門チームを設けて、それぞれの分野で香港での事業設立などの支援活や最新情報の提供、サービス提供業者の紹介、ビザ・学校などの申請手続きに関する情報提供など幅広い活動を行っている。
日本では東京都と大阪にそれぞれ東西の事務所を持ち、香港の本部にも日本語の可能なスタッフを配してあるので英語はもちろん、日本語でも対応可能であるのでどしどし活用願いたいとのことであった。




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